都市伝説・・・奇憚・・・掲示板 4807175


怖い話投稿掲示板

1:管理人 :

2011/06/07 (Tue) 20:54:32

体験談以外の怖い話専用投稿掲示板です。
96:しろ :

2011/08/28 (Sun) 14:08:41

奥さんの呪い

316 :1/3 :2011/08/15(月) 01:32:16.46 ID:TjBGdZnV0
会社の知人が癌で奥さんを亡くされた。
学生結婚で結ばれて10年以上連れ添った奥さんが癌を疾病された時は大変な落ち込みようで、彼を見るのが辛いほどだった。
天然気味で明るかった彼は奥さんの病症の進行とともにみるみる憔悴していき、30そこそこなのに白髪だらけで日毎に精気を失っていった。
入院から1年近く経った頃、癌も末期でいよいよと言う時も彼は会社を休んでまで病院へ通い妻の世話を甲斐甲斐しく続けたのだとか。

それから程なくして奥さんは他界。
その後の彼はかなりの情緒不安定で会社のデスクでいきなり泣き出したり、無断の遅刻があったりと腫れ物問題児だったが、当時の部長が人情家と言うこともあって周囲が暖かく彼のフォローに努め、彼の社会復帰リハビリを手伝った。自分も何度か彼を飲みに誘っては彼の愚痴と言うか思い出話を聞き、酒を酌してやった。
その時に聞いた話で今も強烈に覚えてるのが、死を目前にした奥さんがモルヒネで朦朧とした中、絶叫気味にそれでも何かから逃げるようにベッドでもがきながら、
「あなた、わたし死にたくない。赤ちゃんが欲しいのに。死ぬのは嫌だ。あなたと分かれたくない。お願いだから一人にしないで。あなたも一緒に、一緒に死んで」
と言ったんだと。
彼も奥さんの意をくみ、手を握って「勿論だよ。君無しじゃ僕も生きていけない。君が逝く時は僕も一緒に逝くよ」と答えたのだとか。
その時の彼も涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにして酒を呷りまくっていた。
俺はこいつマジやべー今晩にでも自殺すんじゃねーの?と心配になって「奥さんの望みは君の幸せだよ。自殺なんか望んじゃいないよ。気をしっかり持って」
みたいな、常識人めかしたうわべだけの慰めを言った。


318 :2/3 :2011/08/15(月) 01:33:38.08 ID:TjBGdZnV0
それから時が経ち、周りの気遣いも奏してか彼も正常に戻りつつあった。

そんな折りとある中途採用の社員の歓迎会に参加した時のこと、彼の横にちょこんと座る可愛い女の子がいた。
名前は○○ちゃん。聞くと隣の課の派遣さんでその彼とは最近良い雰囲気にあるらしいとか。まあぶっちゃけその時には既につきあってたわけで。
あんなに想い合った男女でも時が経てば忘れられるのだなと俺も少し白けたのを覚えてる。

数ヶ月後その彼と彼女が結婚に向けて準備中という話を課の人間から聞いた。
聞けば出来婚なんだとか。ほ~そいつは良かったね。目出度いね。やるこたあやってたのね。まあでも良かったじゃないの。
色恋の傷は新しい恋愛が一番の薬だよ。子供出来ちゃったか。これで彼も一層張り合い出て頑張れるでしょ
なんて噂をしあってた。
彼女も派遣期間が終わり、暫く親元に帰ると言うので退職していった。

それから数日後、突然彼が会社を休んだ。
その日の午後部長から彼の許嫁である○○ちゃんが交通事故で亡くなったと報告があった。
聞くと親御さんが里帰りする○○ちゃんを空港に迎えに来てピックアップして帰る途中ダンプに追突され、親御さんもろとも亡くなられたとか。
社内は騒然とした。これは呪いではなどと口さがない噂を言うものもいたが、事情が事情だけに語られることをはばかられ
俺らは無理矢理気味に平常運転を続けた。
彼はほとほと嫌になったのか或いは多大なる心労からか上司と相談し会社を辞めることになった。


319 :3/3 :2011/08/15(月) 01:34:42.09 ID:TjBGdZnV0
その数日後、俺が日帰り出張から遅く社に戻ると、大半の電気が落ちきった社内に彼が一人デスクで身辺整理をしている姿があった。
無視を決め込もうかと思ったが、そんな訳もいかず、彼のところへ行き
「大変だったね・・・。もう本当に言葉もないけど」
と言う俺の言葉を遮り、無表情で
「○○さんあの時俺に言いましたよね。『彼女(元奥さん)は俺の自殺は望んでない』って。本当にそうだったんですかね?じゃあ何で○○ちゃんまで連れてくんですか。俺はあの時死ぬつもりだったんです。やっぱり死んでればよかった」
と淡々と言った。
俺は顔面蒼白、いたたまれなくなり、お、俺、ちょっと人待たせてるから、とその場から逃げるように立ち去った。

その日は本当に眠れなかった。理不尽な八つ当たりと言うかいわれのない呪いをかけられたように重い気分になり、無理やり酒を飲んで酩酊して倒れ嫌な夢でうなされた。
夢の中で彼の言う通り、奥さんは本気で彼の死を願っており、彼の裏切りとも言える出来ちゃった再婚を許せなかったのではなかろうか
○○ちゃんの事故は奥さんの呪いで彼に対する罰なのではなかろうかと半ば信じるようになっていた。

翌朝めっちゃくちゃブルー入りながら会社へ行くと彼の机は綺麗に整理してあり、俺は出張の報告書が出来てないと課長に怒られた。
ほんのり怖いと言うより後味の悪いお話でした。
彼は今某宗教団体の活動に熱心だそうです・・・。


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