都市伝説・・・奇憚・・・掲示板 7421436


映画「学校の怪談」劇場公開30周年記念

1:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 12:34:15

本年の、2025年7月8日(火曜日)は、
東宝映画「学校の怪談」劇場公開から30周年です。
2:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 12:55:59

都市伝説…奇憚…blog20周年記念を兼ねて、
「学校の怪談」30周年記念のお祝い掲示板を立てました。

皆様も、
学校の怪談や七不思議など、
怖い話をいっぱい投稿して、
あの映画の記念日をお祝いしましょうm(__)m

(〆2025年7月7日 (月曜日) 23時59分迄)
3:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 16:25:46

トイレの花子さん

放課後、学校の3階の女子トイレの3番目のドアを3回ノックして、
「花子さん、遊びましょ」
と呼ぶ。
すると、誰もいないはずのトイレの中から、
「はーい」
と返事がかえってくる。
そして、ドアが開いて花子さんが現れて、花子さんを呼んだ子供をトイレの中に引きずり込む。
4:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 17:32:02

トイレの花子さん

学校の3階の女子トイレの、3番目のドアを3回ノックして、
「花子さん、遊びましょ」
と呼ぶ。
すると、誰もいないはずのトイレの中から、
「はーい。なにして遊ぶ?」
と返事がかえってくる。

「おままごと」と答えると包丁で刺し殺される。または、天井から降ってきた包丁に刺されて死ぬ。
「なわとび」と答えると、縄跳びの紐で首を絞められて殺されるか、首吊りにされて死ぬ。
(『首絞めごっこ』と答えてはいけない、という噂もある。)

「鬼ごっこ」と答える、もしくは、なにも言わないと花子さんが学校中を追いかけ回してくる。
捕まったら殺される。あるいは、トイレに引きずり込まれて二度と帰れなくなる。
ただし、花子さんに捕まらずに、一目散に逃げきれば助かるらしい。
また、花子さんに追いかけられた時には、100点満点の答案用紙を見せれば助かると言われている。
5:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 17:54:20

トイレの花子さん

1995、6年頃、Aさんは中部地方の小学生だった。

放課後に友人がもってきたオカルト系の雑誌に「花子さんはどの学校にもいます」と書いてあり、皆でひとしきり盛り上がった。

トイレの花子さんとの遊び方を選び損ねると、殺されてしまうと恐ろしいことが書いてある。
曰く、「おままごと」なら包丁が降ってくる、「なわとび」なら首を絞められる、一番いいのは「鬼ごっこ」と言って一目散に逃げることなのだ。

誰言うともなく、「じゃあうちの学校のトイレにも行ってみようぜ」と言い出した。

旧校舎の3階、雑誌に書いてあった手前から3番目の女子トイレに野郎ども5人で向かう。
みんなで一人ずつ人気ひとけのないトイレに向かうが、特に何ともない。

「花子さんやっぱりいないな」
「時間が良くないんじゃない」
「3時33分とか聞いたことがある」

皆が口々に好き勝手言う。
最後に、ガキ大将のBが一人でトイレに向かった。
表情からあまり乗り気ではないようだ。

しばらくして首をかしげながら帰ってきた。

「おまえら、女子に頼んだ?」
「何を?」
「俺を驚かすための仕込みというか、ドッキリというか」
「してないよ、何か声がしたの?」

聞くと、Bが向かうと、トイレの扉が閉まっていたのだという。旧校舎ではあるものの、使う人が全くいないというわけではない。
誰か使っているのなら気まずい。
見上げると、女子トイレの電気は付いていない。
夕刻とはいえ、校舎内はかなり暗くなってくる時間だ。
どうしようか迷ったが、その扉の前まで行ってノックしようとしたら、中から声がした。


「ひとりであそぶ」


感情や抑揚のない声だったのだという。

「何それ?」
「驚かすのなら、もっとやりようがあるんじゃない」

誰も事情を呑み込めないまま、確かめることもなくうやむやになってしまった。
家に帰ってから、家族や兄弟に説明すると「それ怖くない」「B君大丈夫なの」などじわじわと怖くなってきた。



皆、Bのことが心配になったが、翌日もケロッとした顔で登校してきた。

ただ、皆と遊ばなくなってしまったのだという。
校庭でドッジボールやサッカーなどに興じていても、姿が見えない。
今までなら、率先して遊びに加わるタイプなのに、昼休みも、放課後も一緒にいない。

「あいつが一人で遊ぶなんて……」

Aさんがそのことを家族に言うと、「大丈夫? 何してるか確認した方がいいんじゃない?」と問われた。
加えて、「昼休みでも放課後でもいいから、見てきなよ」とも言われた。直接指摘されると、そうだなと思う。

昼休みは、皆で遊びたかったので、放課後にBを尾行した。
Bは、まっすぐに家に帰る。いつもなら商店街の駄菓子屋や公園を冷やかすのに、わき目も振らずに歩いていく。
後ろからついてくるA君たちのことにも全く気が付かないようだ。
皆でこそこそと「勉強始めたんじゃない?」「どうしたんだろう」と言い合う。

結局、Bの家に着いてしまった。
そのままBは一軒家の裏へ向かった。

しばらくすると、奥から変な音が聞こえてきた。何かが壁に当たっている音だ。
回ってこっそり見ると、裏庭で、Bが何かを壁に投げつけている。

よく見ると、人形の首のようだ。駄菓子屋やおもちゃ屋で安くで買えるビニール製のもの。
躊躇なく首をもぐ。そして、振りかぶって思いっきり壁にぶつけている。

何が面白いのか分からない。
結構近くで、友人がのぞいているのに、そのことにも気が付かないくらい熱中している。

様子を眺めると、壁の下にいくつもの首がゴロゴロと転がっている。中にはうまく千切れずに、他の部位がひっ付いてきているものもある。
壁に的が書いてあるわけではない。しかし、投げるたびに、

「ん~8点かな」
「これは……5点かな」

などと言っている。

気持ち悪くなって、その場は皆で静かに去った。



半年ほどしたら、Bは何事もなかったかのように普通に皆の輪に戻ってきた。
きっかけは分からない。

満点が取れたのだろうか。
6:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 18:36:58

トイレの花子さん

放課後、学校の3階女子トイレの3番目のドアを3回ノックして、
「花子さん」
と呼ぶと、
「はーい」
と返事がかえってくる。そして、
「世界で一番高い山はなーんだ?」
と、トイレの中から、花子さんを呼んだ子供になぞなぞを出してくる。
なぞなぞに答えられないと、トイレのドアが開いて、赤い服の花子さんが現れる。
そして、その子をトイレの中に引きずり込んで、首を絞めて殺してしまう。
7:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 19:33:54

トイレの花子さん

東京都E区の小学校の体育館の裏に花子さんの墓があるらしい。
または、埼玉県K市の小学校のゴミ捨て場の横に花子さんの墓があり、そこを踏むと呪われるという噂。
8:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 19:44:32

トイレの花子さん

皆さんの通っていた中学校に七不思議みたいなものがあっただろうか。
七不思議には、校庭にある像が動く、モナリザの絵画が動くなど、様々なものがある。

その中でも私が通っていた学校では、花子さんがでるみたいなものがあって、当時所属していた新聞部で夏の企画に取りあげることになった。

「うちの花子さんっていうのは規定の場所に出てきて、ノックして花子さんって言うと、何して遊ぶ?って言われるんだよ。」

部長曰くわ花子さん系では結構ベタな話だが、おままごとだとか、縄跳びだとか、鬼ごっこだとか言って間違ったものを選んでしまうと、酷い目に遭う、あるいは最悪死ぬらしい。

具体的には、

縄跳びなら首を絞められる。
鬼ごっこなら追いかけられる。
おままごとなら刺される、という。

部員たちの反応は私を含め半信半疑で、
学校の怪談ブームの時に誰かが作ったのでは?
正直、歴代の前の先輩が作ったのでは?
なんて、意見も聞いていた。

すると顧問の先生が、

「いや、でもな。花子さんは何代か前のヤツがホントにそういう質問をされたって話があったぞ。」

なんてことを言い出した。

部員たちも、何代か前にあった出来事ならリアリティがあって面白いということになって乗り気になった。

それから編集会議して三日くらい経ったころ、
知り合いの伝手を辿って質問されったっていう人が取材に応じてくれることになった。
どうやら同じ部員のお姉さんの繋がりで紹介してくれたようで、今度の日曜日にその人の家に行くことになった。

最初は、そんな花子さんに質問して逃げてきたっていうけど、冗談か何か好きな人じゃないのか。
なんて意見も出たが、
せっかくアポイントメントが取れたんだから行こうか、ということで行った。


日曜日になって、部長と私を含め、五人の新聞部の部員で件の家姫を訪ねると
どうぞ、どうぞ、と男の人が出てきた。

男の人はlさんという方で、

『今日は家族が居ないんで、僕だけですみません。』

と麦茶を出してくれた。

「あのすみません、花子さんに遭ったという体験をされたそうですが、どんな状況だったんですか。」

部長が話を切り出すとIさんは、

『仲間内で冗談で古い方の校舎の三階にある場所に行こうということになったんだ。』

と、割と普通な感じで語り始めた。


今も同じだと思うけど古い方の校舎の三階にある場所に行ったんだよ。
結局ジャンケンで負けた僕が1人で行ってね。

ノックして、花子さんって規定の回数叩いて言ったら、はーい、みたいな声がしたんだ。
中学校にいる女の子の声じゃない。
小学生にいるくらいの声だったから可笑しいなって思ったら、向こうから突然、何して遊ぶ?って聞いてきたんだ。
どうしよう、なんて答えたら正解か分かなくなって


取り敢えず、おままごとって言ったらシーンとなって開けてみたら中に誰も居なかったよ。


『多分おままごとでセーフだったんじゃないかな、ごめんね全然怖くなくて。』
「花子さんが個室の中から返事してきて、なにして遊ぶって言われた人は貴重だと思いますよ。」

Iさんの話が終わった後、顔が映るのはマズイとのことで、首から下だけそれっぽい写真を撮ることなった。
その時だった。
部屋のクーラーがガンガンに効いていたせいか、あるい飲んだ麦茶がキンキンに冷えていたせいか、私はトイレに行きたくなってしまった。

『奥がそうだよ。』

と、Iさんに言われ、部長がIさんの写真を撮ってる間にトイレをお借りすることになった。
しかし、奥にあるとしか言われていなかったので、トイレがある方向とは逆に進んでしまった。

間違いにに気づいたのは突き当たりに来たときで、
引き返そうとすると、
一個、襖が開いた和室の部屋が視界に入った。

畳の上に結構大きめな紅い布が敷いてあるのが見え、
絨毯じゃないよな、と近づいていったら

座敷の入り口近くに、男物の靴が置いてあった。


その時、私は悟ってしまった。


嗚呼、あのひとおままごとしてるんだ、靴脱いで、

ただいま!ってあがっていくんだってーー。


それから我に帰った私は、結局トイレに行かずに部長とIさん達がいる部屋に戻った。
部長は最初、随分早く戻って来たことを訝しんでいたが私のただならぬ雰囲気を察し、Iさんとの話を切り上げ、部員たちを連れて早々と家を後にした。


公園の辺りまで来て、私は奥で見たことを全て話した。

「いや、靴置いてあった段階でヤバいだろ。それで、お前見たのか。中を。」

私は、見ていないと応えた。

「見なくてよかったな。中なんか見てみろよ。見て誰も居なかったらいいがーー、」

誰か居たら付き合わなきゃいけないもんな。 

おままごとに。


それっきり部長も私も部員達も、帰宅するまで誰も話をすることはなかった。
その後、件の記事は一応予定より小さい場所に載せた。

あれから十数年経つが、今でも思うときがある。
Iさんが、まだご存命であるのなら、

あの家の奥の座敷で赤い布を敷いておままごとをしているのだろうか、と。
9:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 20:15:47

トイレの花子さん

熊本県の中学校のトイレには、一つだけ和式便所がある。
そのトイレのドアを3回ノックして、
「花子さん、遊びましょう」
と呼ぶ。すると、

「折り紙、どう?」

と、扉の中から花子さんの声が聞いてくる。
それから、

「赤、青、黄…」

と、歌うように色の名前を言った後、

「次の色は何色?」

と、扉の前にいる子に質問してくる。
この時、絶対に、花子さんの質問に色を答えなければいけない。
もしも、花子さんに聞かれた時、色を答えることが出来ないと、

「なんで答えないの」

と言いながら、花子さんが足を掴んでくる。

この学校の花子さんはトイレの床の下にいて、折り紙で遊ぶ友達を探しているという。
だから、花子さんからの質問に答えない、花子さんの声に無視をしたと見なされると、

「こっちで一緒に折ろうよ」

と、色を答えなかった子を床に引きずり込んでしまう。
10:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 20:46:38

トイレの花子さん

神奈川県の小学校には、「花子さんのお母さん」が出る。

放課後、女子トイレの3番目のドアを3回ノックして、
「花子さん、遊びましょう」
と言う。
その後、扉の前でいくら待っても、3番目の扉の中から返事はかえってこない。

しかし、そのまま帰ろうとすると、2番目の扉が開くという。

ドアが開くと、そこには和服姿の女性がいて、

「私の花子をどこに連れていくの」

と言うなり、鬼のような形相で、花子さんを呼んだ子供を追いかけてくる。

これが、「花子さんのお母さん」。
花子さんの母親は愛娘を連れていこうとする子供を許さず、花子さんを呼び出せば最後、どこまでもしつこく追いかけてくる。

だが、花子さんの母親に出会った時の恐ろしさは、もう一つある。

学校中、いくら逃げ回っても花子さんのお母さんは追いかけてきて、逃げきれないし隠れることも出来ないらしい。
なんとか逃げ続けることが出来ても、最後には必ず捕まってしまう。

なぜなら、逃げる子供の前に、花子さんが現れるからだ。

いくら足の早い子供でも、追いかけてくる母親と、通せんぼをする花子さんに挟み撃ちにされてしまえば、もう逃げることは出来ない。
そして、その子はその場で、花子さんとお母さん食べられてしまうという。
11:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 20:57:09

トイレの花子さん

兵庫県の小学校には、男女共用トイレがある。
このトイレで、男の子がドアをノックして、
「花子さん、遊びましょう」
と、花子さんを呼ぼうとすると、手前の扉が開く。
ドアの中には男がいて、花子さんを呼ぼうとした男の子の前に現れると、首を回転させて脅かしてくるという。
この男の正体は、「花子さんのお父さん」で、娘に男子が近づかないように、男の子が花子さんを呼んだ時にだけ現れるという。
12:トンカラリン助 :

2025/06/29 (Sun) 21:08:29

トイレの花子さん

学校のトイレのドアを開けたまま、
「花子さん、花子さん、花子さん」
と3回呼んでから、トイレットペーパーの紙を便器に落とし、トイレの水を3回流すと、便器の中から手が出る。
(1999年、栃木県の学校の怪談。)
13:トンカラリン助 :

2025/06/30 (Mon) 14:31:22

美里さん

これは、今から20~30年ほど前に、ある少女が体験した話です。

「あのトイレ、“出る”んだって」

きっかけはその日の放課後、教室で暇を潰していた時に、友人が持ち出した噂だったそうです。

彼女の通っていた学校には、ずっと使用禁止になっているトイレがありました。
鍵をかけられて誰も開けることも出来ない、いわゆる「開かずのトイレ」になっており、彼女も先輩たちから、もう何年も前からずっと放置されてると聞いたことがあります。
友人の話では、そのトイレで昔、なんらかの事件が起きたために使用禁止になり、それ以来、そのトイレに幽霊が出るようになったというのです。
どこにでもある話だと思いましたが、最近面白いことが無いなと思っていた彼女は、さっそく友人達を連れてきもだめしに行きました。

向かった先の女子トイレは、放課後ということもあって人気が無く、シンと静まり返っています。
友人達が後ろで見守る中、彼女はトイレの一番奥、「使用禁止」の貼り紙がされたドアの前に立ちました。

「はーなーこさーん」

コンコンコン、とおもむろにノックし始めた彼女に、幽霊の噂を持ち出した友人はギョッとします。

「ちょっと、やめなよ。本当に出たらどうすんの」
「なに言ってんのよ、それを確かめに来たんでしょ」

止める友人にもかまわず、彼女はノックしながら「はーなーこさーん」と呼び続け、来る前から尻込みしていた友人は、すっかり怖気づいています。
すると、その様子を笑って見ていたもう一人の友人が、彼女達にこう切り出してきました。

「違うよ、『花子さん』じゃないよ。このトイレに出るのは」

実はその友人も、以前、このトイレにまつわる話を聞いたことがあり、それによれば、昔、この学校であったいじめ事件が関係しているとのことです。
その事件の日、被害者の女生徒はこのトイレで、いつものように同級生の女子たちから髪を引っ張るなどのいじめを受けていましたが、ついに耐えられなくなり、
いじめてくる女子達に抵抗しようとしました。
しかし、それに逆上した一人が彼女のことを突き飛ばし、女生徒の頭を壁に打ちつけて死亡させたそうです。

これはあくまでも噂ですが、その事件があってから、トイレの壁の、女生徒が頭をぶつけたところにシミが出来てしまい、それを隠すために学校は、
このトイレを誰も入れないよう、立入禁止にしたといいます。

だからこのトイレに出るのは「花子さん」ではなく、その女生徒の幽霊だと、友人は言いました。

開かずのトイレの話を聞いた彼女は、それは本当なのかと友人に尋ねましたが、友人も、自分も聞いただけだから本当のところはわからないし、
いつ誰に聞いたのかもよく覚えてないと答えます。

「ただね。この話を覚えてたのには、理由があるの」

意味ありげに、友人は言いました。
折角だから、このトイレに来てから話そうと思ってたけど、その死んだ女生徒の名前を知ってると。

しかし、「その子の名前は…」と、友人が幽霊の名前を言おうとしたところで、もう一人の友人がそれを止めました。

「やめようよ、こんな場所で。もう十分怖いし、早く帰ろうよ」

すっかり怖がってる友人の言葉に、止められた友人も、

「まあ、ただの噂だし。今日はもう帰ろうか」

と話をやめてしまいます。
安心して脱力する友人と、怖がらせてごめんねと笑う友人達の間にはお開きのムードが漂い、自然と、もう帰ろうという空気になりました。

けれど、話を聞いた彼女だけは、ますますトイレの中が気になります。
もちろん、鍵のかかった扉の中には入れません。
でもせめて、その噂の事件で出来たというシミや痕跡だけでも見えないかなと、彼女はトイレのドアの下を覗いてみました。

トイレのドアの下には、タイルの床が続いています。
窓の光が射さない場所だから、閉め切った扉の中は薄暗い。


そこに、足がありました。


彼女は声にならない悲鳴をあげて飛び退きました。
その様子に、どうしたのか聞く友人達に、彼女は動揺したまま言います。

トイレの中に、誰かいる。

誰も入れないはずなのに、開かずのトイレの中に、誰かが立っていた。
ドアの下の細い隙間からは、少ししか見えなかったけれど間違いなく見た。あれは、上履きをはいた足だった。

それを聞いた友人達は信じられない様子でしたが、嘘をついてるとは思えない彼女の姿に、恐怖と混乱が伝染します。

「早く出よう」

取り乱した友人に急かされ、彼女ももう一人の友人も、逃げるようにその場を離れようとしました。
その時です。

「あ。ここにいたんだ!」

と、女子トイレのドアが開き、上級生の女子が声を上げました。
保健委員の先輩です。
もうすぐ保険委員の会議が始まるので、彼女を捜しに来たといいます。

「もう捜したよ」と呆れた先輩の文句に、すっかり忘れてたことを思い出して「しまった」となる彼女。
その出来事に、ついさっきまでの混乱が治まり、安堵さえ覚えた彼女達の前で、先輩は扉を閉めながら言いました。

「美里さん。もうすぐ会議始まるからね」



「はい」



トイレの中に、声が響きました。
彼女達の後ろから。

先輩の後を追おうとした彼女達は立ち止まり、声がした方を振り返りました。

トイレの中には、彼女達以外、誰の姿もありません。
一番奥の扉もさっきと同じ、しっかり閉められたままです。


そのドアの下から、指が4本出ていました。


細くて青白い、女の指です。
扉の下の隙間から戸板を掴み、爪が扉を引っ掻く、ガリガリガリッ、という不快な音が響きます。

その後ろからは、床に頬をくっつけながら、青白い顔が覗いていました。
痩せこけて、口から血を流した女の顔です。

まるで、無理矢理外に這い出そうとするかのように、ドアの下の細い隙間に顔を押しつけ、ギョロリと見開いた目で外を見回している。
よく見れば、頭から血を流しており、振り乱した髪と一緒に、赤黒い血がタイルの床に垂れています。

その女の、ギョロリとした目が、立ちつくす彼女達を睨んだ瞬間、彼女も友人達も悲鳴をあげてトイレから逃げ出しました。



その後、彼女も友人達も、二度とそのトイレに近づくことはありませんでした。
卒業してから数十年、そのトイレがどうなったのかはわかりません。

ちなみに、後で彼女が、友人から聞いた話によれば、そのトイレで死んだ女生徒の名前は、


「美里」


彼女と同じ名前だったそうです。
14:トンカラリン助 :

2025/06/30 (Mon) 14:53:29

骨格模型

理科室のガイコツは、給食の時間にヒップホップの曲が流れると華麗なダンスを踊り出す。
その時、一緒に踊るとこの骨格模型と親友になれるらしい。
15:トンカラリン助 :

2025/06/30 (Mon) 15:04:07

骨格模型

夜、音楽室のピアノがひとりでに鳴る。
その時、音楽室の下にある理科室で、ピアノの音色と一緒に骸骨が踊る。

(1948年 (昭和23年)、岩手県和賀郡黒沢尻町 (現・北上市中心部) 黒沢尻小学校の怪談。)
16:トンカラリン助 :

2025/06/30 (Mon) 15:09:28

骨格模型

ある学校では朝になると、ガイコツの足跡が残っていることや、理科室以外の場所に骨格模型の一部が落ちていることがある。
17:トンカラリン助 :

2025/06/30 (Mon) 15:13:58

骨格模型&人体模型

夜12時、学校の理科室で骨格模型や人体模型が踊っている。
それを見た人間は人体模型の胃袋の中に吸い込まれる。
18:トンカラリン助 :

2025/06/30 (Mon) 16:05:53

小学2年生の時の話。
うちの学校は木造校舎と鉄筋校舎の両方があって、2年生は木造で過ごす事になっていた。

そこで過ごしている1年生に色々な不思議な体験が起こっている。

季節は秋、だったと思う。
国営放送の教育番組を見る授業の時間。外は雨。
10時半から始まる番組をクラス全員で見ていた。
僕は教育番組に飽きていたので、窓の外をぼうっと眺めていた。

すると、まだ午前中なのに急に空が暗くなり始めた。まるで夕方、というよりも夜になっていた。

僕は目を疑った。でも、他のクラスメイトも先生も気がつき始めていたので、見間違いじゃなかった。
全員で窓辺に近づいて外を見る。鉄筋校舎の方の窓際にも人だかりができていた。
日食になるというニュースもないし、どうしてこんなに暗いのか、と皆で騒ぎ始めた。

先生はいつの間にか、教室の外へ行ってしまった。
他のクラスの先生と相談でもしているのだろう、と思った。

しばらくすると、今度はいきなり外が明るくなってきた。
夜明けの映像を早回しで再生するみたいに、みるみる空が明るくなり、いつの間にか普通の曇り空に戻った。
雨はまだ降っていた。

そのまま先生は授業を再開させた。騒ぐ生徒に対して特に説明はなかった。

その日はいつも通りに下校した。
僕は友達となんだったんだろうね、と話題にしたが、数日経つとその話はしなくなった。

後に調べてみたが、あれがどういう気象現象なのか分からない。
晴れた日には太陽が雲に隠れて似たような現象が見られる。でも、あの日は確かに雨が降っていたんだ。
19:トンカラリン助 :

2025/06/30 (Mon) 16:15:31

もう少しだったのに

昔、大学のクラブ合宿があり、最終日の夜は打ち上げで騒ぎまくっていた。

深夜になって、お決まりの「怖い話し大会」が始まった。
色々な話を回していくうちに、一人が急に黙り込んでしまった。

理由を聞くと「窓の外に人影が……」と言った。

始めのうちは皆を驚かすための冗談かと思っていた。
しかし、どうやら本気で見たと言っている。

場の空気が重くなり、気味が悪くなってきたので、そのままお開きになった。
皆が部屋を後にして俺ともう一人がこの部屋に残った。

それはつまり「怖い話し大会」をやっていた部屋というのは、俺たちが寝る部屋ということである。

同室の友人は酔っ払ってさっさと寝てしまった。

なかなか寝付けないでいると、部屋の中に人の気配を感じた。

寝転がっている俺の横に誰かが立っている気がした。
誰かがまた部屋に戻って来たのか。そう思った。

しかし、黙って立っているのはおかしい。
部屋の電気を消してしまった事を後悔した。

しばらくすると、右の方から俺の顔を覗き込むように覆い被さってくるのを感じた。

一瞬起き上がろうとしたが、冷静に考えてみると俺の右手には折り畳み式の机があり、その上にはさっきまで飲み散らかしていたビールの空き缶やツマミの食べ残しが錯乱しているのだ。
不可能だ。とてもじゃないが、右側から俺の顔を覗き込む事など出来るはずがない。

それに気づいた瞬間、俺は嫌な汗をどっとかいて、さっき仲間の一人が言っていた「窓の外に人影が」という言葉を思い出してしまった。

意識を集中して、その気配の動向をうかがう。
俺は顔を背けていたが、視界の外に影を落とす存在がいるのを感じた。

ずっと見られている。顔を覗き込まれている。

少しずつ気配が近づき、生暖かい空気が頬にあたった。

近い……

あまりの息苦しさに思わず顔を動かした。





それは見たこともない男の顔が至近距離にあって、目を見開いてこちらを直視している光景だった。
その表情が忌々しげに歪んだ。





「ちっ……もう少しだったのに……」





俺はその声を耳ではなく、確かに頭の中で聞いたんだ。
20:トンカラリン助 :

2025/06/30 (Mon) 16:25:37

渡り廊下のM子さん

私の通っていた高校には、A棟とB棟をつなぐための渡り廊下がありました。

階段を昇り切った場所のすぐ近くにあって、いつでも二つの棟を行き来できる構造になっていました。

この渡り廊下には、放課後に使うと怖い事が起きる、という噂がありました。
いつも生徒のあいだで話しのネタになっていて、部活の時間などに上級生から下級生に言い伝えられることも多かったようです。

学校はA棟に4クラス、B棟にも4クラスの3階建てで、渡り廊下は2階にありました。

体育館や音楽室、視聴覚室へ移動する際に使用するため、授業のある時間帯は結構人通りも多いのですが……



ある日、私は部活が終わって薄暗くなった教室に荷物を取りに戻りました。

友人と一緒に、教室の中でジャージから制服に着替えて、お喋りをしながら階段を下りて行きました。
校門まで歩いて来た時に、次の日の宿題の話になり、私はついうっかりノートを机の中に置き忘れている事に気がつきました。

友人には先に帰ってもらい、私は急いで教室に戻りました。
私の教室は2階の端っこの[2−8]でした。

その時、教科書を取って一階の下駄箱に向かおうとした私は、なぜか渡り廊下を渡ってしまったのです。

廊下には、日が暮れた校庭の向こうからオレンジ色の光が差し込んでいて、独特の静けさがありました。

ターン ターン
ターン ターン

私の歩く音が、誰もいない廊下を抜けて行くのが分かりました。

するとその時、誰かが後ろから近づいてくる気配を感じました。
寒気を感じながら、私はさっと後ろを振り返りました。

誰もいません。

気のせいかな、と思ってまた歩き出しました。



ヒタ ヒタ



確かに足音が聞こえました。私の後ろに誰かが近づいて来てるんだと感じました。
急に怖くなりました。

それと同時に、私はあの噂を思い出してしまいました。

何の前触れもなく私は渡り廊下を全力で走り出しました。追いつかれたくなかったからです。



ヒタ ヒタ ヒタ



さっきまで忍び足だったはずの足音が、急に走り出してこちらに向かって来ました。
私は恐ろしくなって叫び声を上げながら、必死で階段を目指しました。

心臓が張り裂けそうになって胸が痛くなり、呼吸が上手くできずに過呼吸になりかけました。

こんなに渡り廊下って長かったっけ、と思いながら、背後に迫って来る足音に近づかれないように、必死で足を動かしました。



「はぁ、はぁ、はぁ」



誰の呼吸音を聞いているのか途中で分からなくなりました。

一体なぜ私はこんな目にあっているのか、足音の主は誰なのかを考えました。
最後の方で、何度も振り向いて確かめたいという衝動に駆られました。しかし、ちょうど反対側の階段までたどり着いた時、手すりにしがみついて階段を駆け下りなければと思い、行動に集中しました。

私は走る速度を落として、階段の一段目に足を下ろした時、渡り廊下を横目に見ました。

そこには誰もいませんでした。足音も聞こえませんでした。

そう思った矢先に、耳の後ろに生暖かい空気が流れ、それが息だと分かりました。





「私が悪いんじゃない」





私は驚いて階段から転げ落ちそうになりました。
聞こえたのは、女の子の声でした。

翌日、私の体験した昨日の出来事を何人かの友人に話しました。
すると、その内の一人がこんな事を言いました。



それ「渡り廊下のM子さん」じゃない?



どうやら昔に、渡り廊下の先の階段で一人の生徒が転落して死亡する事故があったそうです。
その時たまたま一緒にいたM子さんは、悪い噂を立てられて虐められたそうです。

「M子が突き落としたんじゃないの?」
「本当は恨みがあったんだよ」

学校じゅうに広まった噂に耐えられなくなったM子さんは、ついに学校へ行かなくなってしまったそうです。
その事が、かえって噂を悪化させてしまい、学校を離れたM子さんの耳にも届くようになってしまいました。
そしてある日、M子さんは自宅のマンションの屋上から飛び降り、自殺してしまったそうなんです。

だとしたら、彼女は本当のことを知ってほしかったんじゃないでしょうか。

私はなぜか胸が苦しくなり、悲しい気持ちになりました。
21:トンカラリン助 :

2025/06/30 (Mon) 16:32:28

10円玉

恐い、というよりも不思議な話です。

私が中学3年生のとき、昼休みに友だち2人と私の3人で「こっくりさん」でもやろうということになりました。
本当にノリで決めたんです。
「こっくりさん」の詳しいやり方は知りませんでした。友だちが詳しかったので言われるままにやっていました。

質問が一通り終わって、「こっくりさん」にもう帰ってもらおうとしたときです。

「こっくりさん、こっくりさん、どうぞお戻り下さい」

私は「はい」と書かれた手書きの文字に目を移しました。

帰ってくれませんでした。

何度か試してみましたが、やっぱりだめでした。
もう授業が始まってしまう時間になったので、そこでつい、手を離してしまいました。

紙は破って捨てて、10円玉はどうするって話し合いました。
友だちの一人に預けて、とりあえず授業を受けました。

私は少し気味が悪い感じがしましたが、その友だちが10円玉を投げて遊んでいるのを見て安心しました。
その子は「こっくりさん」に詳しい方の友人でした。

ただ、何度か放り投げているうちに、その10円玉を床に落としてしまったんです。

拾い上げてみると、その10円玉はありえない形に変形していました。

子供の力じゃ絶対に曲げられない形になっていました。手元に10円玉がある人は確かめてみてください。

恐くなって、私たちは教室の黒板の裏に10円玉を隠して、そのまま下校しました。

皆、卒業するまで頭のどこかで気になっていたと思います。
でも、その事を口にする子はいませんでした。

私はあるきっかけでそれを思い出したんです。





多分いまでも黒板の裏にあると思います。
22:トンカラリン助 :

2025/06/30 (Mon) 16:49:35

サッカー少年

昭和の時代、東京都下のお話し。

当時、子供たちの遊び場と言えば、公園か学校の校庭が主流でした。
小学生の男子は、学校が終わるとランドセルを家に放り込んで、みんなで野球やサッカーをやるのが日課でした。

ある小学校にK君という、とても活発でサッカー好きの少年がいました。

K君は、その日いつものように友人と遊ぶ約束をして、いちど家に帰りました。
日差しの強い暑い夏の午後でした。

K君は喉が渇いたので、麦茶を飲むために台所へ向かいました。
誰も居ない家は、しんと静まり返っていて、わずかに外の蝉の鳴き声が聞こえるだけでした。

汗をかいていたため、少し涼もうと思ったK君は、居間へ行って扇風機をつけました。
畳の上に寝転ぶと、心地よい風と蝉の声を感じました。



ミーン ミーン……

ミーン ミーン……



K君が目を覚ますと、もう陽が傾き始め、夕方になっていました。

「いっけねっ!」

K君は飛び起きて、サッカーボールの入ったボールネットを手にすると、家を飛び出しました。

K君は駆け足で学校の校庭に向かいました。
みんな怒ってるんじゃないかな。K君はそれだけが心配でした。

次の角を曲がれば学校が見える場所まで来た時、夢中になって走っていたK君をトラックが跳ね飛ばしました。
車道を無理に横断しようとしたK君の不注意だったため、トラックはスピードを落とすことが出来ずに、現場は酷い状況だったそうです。

事故の事を聞いた家族と友人たちは悲しみました。
しかし、不思議な事にK君が持っていったサッカーボールだけが、どうしても見つからなかったそうです。



次の年の夏、K君の通っていた学校で校庭に幽霊が出るという噂が流れました。
子供たちが言うには、その幽霊は一人でサッカーボールを蹴って遊んでいるとの事です。

しかし、おかしな事にそのサッカーボールは、いびつな形をしていて、全然弾まないのだそうです。
そしてなぜか、大人が目撃したいう事例は、ついに現れませんでした。



ある日、一人の少年がサッカーボールを草むらへ蹴ってしまい、日が暮れるまで探していました。

少年は膝の上まである長い下生えを掻き分け、汗を垂らしながら探していました。
校舎から遠く離れた雑草の生い茂る場所でした。
昭和の時代は東京といえども畑や雑木林などいくらでもあったため、校庭も空き地を開拓した造りが多かったようです。

森に隣接した場所から草むらが伸びていて、その途中にフェンスがありました。
少年はフェンスの方に向かって、少しずつ草の中を進みます。



「ここにあったよ!」



突然声を掛けられた少年は、びっくりして顔を上げました。
一緒に探してくれていた友だちなんていたっけ?
そう思った直後。







真っ赤な血で染まった生首を掲げ持つ首の無い少年の幽霊を見ました。







少年はその場で気絶し、意識が戻るとそこは病院でした。
昨日の出来事は何だったんだろう、と少年は思い出そうとしました。

そこでふと、脳裏に焼きつく蝉の鳴き声が離れない事に気づくのです。





ミーン ミーン……

ミーン ミーン……





あのサッカーボールはどこにいったんだろう。

  • 名前: E-mail(省略可):
  • 画像:

Copyright © 1999- FC2, inc All Rights Reserved.